4月第5週 2011/4/27
○ 特養の埋蔵金吐き出し
・ 中村博彦参院議員によれば特養を運営する社会福祉法人は総額1兆円を超える内部留保を有する。実態を厚労省は未調査。
・ 全国の社会福祉法人の内部留保額について厚労省において早急に調査が必要。
・ その上で、内部留保額が多い特養は介護報酬・補助金を減額。(保守的な経営から脱皮し、特養の規模拡大、在宅への事業展開のインセンティブにもなる。)
・ 自民党政権下の2009年度1次補正予算で約8,000億円の特養向け基金を作ったが、内部留保額を把握することで、その減額も可能。(内部留保額が多い法人に対しては、施設整備の補助金を減額。)
○ 介護保険の区分を見直し
・ ドイツでは日本の要介護3以上が介護保険対象。わが国で介護保険を運営する市町村関係者の間でも、重度者(要介護度3以上)の身体介護に介護保険を重点給付すべきとの意見が強い。生活家事援助の無駄を指摘する声多し。
・ 仮に、要支援、要介護1・2について介護保険対象外とすれば、国費約6,200億円の節約。医療同様に利用者の3割負担とすれば国費約1,000億円の節約。
○ 生活保護の基準引下げも可能
・ 生活保護の支給額は、国民の消費水準に連動して上下するはず(昭和58年中央社会福祉審議会以来のルール)。
・ しかし、最近の検証では本来のルールから1割以上多い額。
(2007年に厚労省が行った検証では、2004年時点で単身世帯(60歳以上)で、生活扶助基準が71,209円、一般国民の消費水準(下位10%の生活扶助相当支出)は62,831円。生活保護の方が12%高い水準。)
・ 主要先進国との比較でみても、フランスでは6万円程度(2009年、1ユーロ=133円)、スウェーデンでは4.8万円程度(2009年、1クローネ=13円)など、日本の支給基準は高い。
・ さらに、生活保護医療は窓口負担が無料のため、利用者・医療機関双方にとってモラルハザード。
医療機関に対して監査を集中的に実施するとともに、利用適正化のため、少額でいいので窓口負担(翌月償還)の導入を検討すべき。
・ 仮に、生活扶助基準を10%下げれば国費で700~800億円程度の節約、生活保護医療を1%節約すれば国費で100億円程度の節約となる。
○ 保険者機能強化による医療費削減可能
・ 保健指導を徹底して生活習慣病対策を行えば、将来の医療費を2兆円節減できるとの試算(2005年厚労省試案)。にもかかわらず、保健指導の担い手となるべき保険者の存在感は極めて薄い。
・ 保険者機能発揮の典型が、医療機関との診療報酬の直接交渉。
2003年に医療機関と保険者の直接契約を解禁したが、地方社会保険医療協議会の合意が必要など、要件が厳しすぎて未だ実例がない。医療機関と保険者の合意があればできるようにするなど、要件緩和により直接契約を後押しすべき。
直接契約の利用が当面想定されるのは企業の健保組合。仮に健保組合全てが直接契約により診療報酬を1%値引きした場合には、医療費で約400億円節約。
○ 初期医療、終末期医療も削減可能
・ 医療保険は、いざというとき=大病への備えが本来最も重要。風邪などの少額医療や外来での投薬は見直し対象。これら初期医療においても高額療養費制度(一般的な所得がある若者であれば月約8万円(高齢者は月約4万円)が自己負担の上限)があれば保険としての機能は十分。
・ 外来では少額部分を保険対象から除外してはどうか。外来で500円は自己負担分として残りを3割負担とすれば、将来的に医療費で約1.9兆円、国庫負担で約5000億円の節約効果(2005年厚労省試案)。
・ 外来の薬は半分は自己負担としてはどうか。この場合、国庫負担は約1200億円節約可能。
・ 年間の終末期医療費は約9000億円。(厚労省推計によれば、1年間の死亡者数98万人のうち医療機関での死亡者数80万人、死亡前1ヶ月の平均医療費112万円)
昔は自宅で最期を迎えることがほとんどだったが、現在は8割近くが病院で死亡。
ケア付き高齢者住宅などの整備によって、家族に看取られて尊厳ある最期を迎えるができれば、この約9000億円の医療費は違う形で活用できる可能性。
○ 政策医療との建前で法人税免除の医療機関からも税をとる
・ 日本赤十字社や社会医療法人の医療事業は法人税非課税であることを改めて精査すべき。
・ 他の医療法人同様に医業収益にも30%の法人税率を課すことにより税収増が見込まれる。(過疎、高度医療は除外。)
・過疎地域・政策医療には、軽減税率などが必要であるが、政策医療の範囲が大きくなりすぎていることを改めて見直す必要。